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CATCH THE WIND

横断歩道

先週の日曜日に、ひさしぶりに実家へ帰った。子供達も部活が無かったので、おじぃちゃん、おばぁちゃんに会わせに二人とも連れて行きたかったのだが、彼らは勉強があるという事で留守番だった。中間テストが近いのだ。

実家は電車とバスを乗り継いで、家からは1時間ちょっとの場所にある。
ちょうど母の誕生日も近いので、最寄りの中山駅で花を買い、いつものように駅前の東急にあるコージーコーナーでケーキを買った。実家に行く際は、最近はここでケーキや、デザートを買って行くのだった。今回のケーキは、名前は忘れてしまったが、レアチーズのレモン風味で、下がパイ生地のやつである。

青葉台行きのバスに乗って、もよりの停留所で降りる。そして後方の横断歩道を渡る。実はこの横断歩道には嫌な思いでがある。
この停留所は緩やかなカーブの途中にあり、カーブが終わるところに横断歩道がある。でも昔から信号は無い。バスが停留所に止まると、後続車も止まる事で、悪い事に反対車線からは横断歩道を渡る人が車の影で見えにくくなるのである。そういう渡る方も、運転する方も気になる場所なのである。でも、横断する人のほとんどは、車が止まるだろうと強引に渡る。車は緩やかなカーブを(さらに少々下っているのでスピードは出やすい)スピードも落とさずやってくる場合が多々ある。
その横断歩道で事故が起きたのは今からもう35年ほど前。僕が小学二年か三年の時だった。

僕はその時山下小学校の二年生(もしくは三年生)だった。山下小学校はその頃、山の上の校舎と、山の下の校舎の2つ校舎があった。どっちが分校だったかは忘れしまったが、二、三年生は下の校舎だった。おまけに校舎は木造だった。ちなみに山の上の校舎は鉄筋である。
季節はもう忘れてしまったが、その日は友達のシンイチロウくんとジンくんと、あとすでに名前の忘れてしまった子の4人での下校途中だった。真っすぐ帰れば県道沿いを歩くだけなのだが、その日は先生の忠告も無視して、県道を渡った田んぼの道を寄り道して帰っていた。もちろんその道は通学路では無かった。先生は通学路を真っすぐ帰れと口すっぱく言ってた。(でももう憶えていないのでそうだったのだろうと仮定しよう)
シンイチロウくんと、ジンくんは転校生である。どちらが先に越して来たかはもう定かでは無い。シンイチロウくんは僕の近所のアパートに住んでいた。ジンくんはわりとあたらしい住宅地に住んでいた。

ここで彼らをちょっと紹介しておこう。シンイチロウくんは当時幼稚園の妹が二人いた。両親は共働きで、彼がよく米をといで、ご飯を炊いていたのを憶えている。そのころの僕はもちろん米もといだ事は無かったし、ご飯も炊いた事はなかった。彼は5年生の途中にまた転校していった。お互いに社会人になってから電話で話した事が一回だけある。
ジンくんはメガネをかけていた。僕たちのクラスでは彼だけだった。当時としては珍しかった。彼は背があまり高く無く、僕は彼が転校してきた時、彼に対してふざけて「メガネザル」と口走ってしまった。そうしたらすぐさま手提げカバンでぶっ叩かれた憶えがある。そういう自分も今ではメガネをかけている。

下校時の続きに戻るが、田んぼに寄ってどんな事をしていたかは、もちろん憶えていない、多分田んぼの道を通って遠回りをして帰ったのだと思う。田んぼの途中で、名前も忘れてしまった子は別れ、あの嫌な思いでとなる横断歩道を3人で渡るのだった。

ちょうど停留所には青葉台行きのバスが止まっていた。その為後続車がバスの後ろに止まる。横断歩道だけは渡れるようにスペースが開いていたと思う。僕とシンイチロウくんの2人が先に渡ったか、ジンくんが先に渡ったかはもう憶えいていない。いずれにせよ3人とも左右を確認せず、走って渡ったはずだ。不幸にも車に跳ねられたのはジンくん一人だった。反対車線の車に跳ねられたのだ。ほんとうに一瞬の出来事だった。
近くにあった利休という中華食堂に運ばれ、「大丈夫?」、「うん」という会話をしたのを憶えているが、他はもう詳しくは思い出せない。ただ、その日は土曜日だったはず。彼が跳ねられた時、手提げ袋からうわばきが飛び散ったのを憶えている。  幸い命に問題は無く、彼は病院に運ばれて行った。

月曜日、厳しい目で先生に怒られた。真っすぐ帰らなかったうえに、交通事故。その時の担任の怖い目は今でも憶えている。僕は先生に対しどのような事を言ったのかは、もう憶えていない。「ゴメンナサイ」と言ったのかどうかさえ。多分、ジンくんにも謝っていないと思う。確かに自分達が寄り道して起きた事ではあるが、「ゴメン、寄り道しないで真っすぐ帰れば良かったね」くらいは言うべきだったと思う。自分達はいけない事をして、あんな事が起こった事をわかっていたのか、その後事故の事にはお互いに触れなかったのかもしれない。

僕の家の前の道路は抜け道の為、スピードを出して通り過ぎていく車が多い。しばらく直線が続く為、スピードが出しやすいのもわかるが、ドライバーは路地から子供が飛び出すかもしれないとは思わないだろうか。
反対に飛び出してくる子も多い。親は注意しないのだろうか。僕は自分の子供には、これでもかというくらい、注意をしている。それは子供の時の事がトラウマのようになっているからかもしれない。でも親としては最低限の事だと、僕は思う。事故は起こした方も受けた方も永遠に嫌な思いをしなければならない。
今回、この文を書いて、今になってジンくんは後遺症は無いだろうかと不安に思ったりもする。今更何が言えるだろうかとも思うが、会う時があれば謝れなくても何か声はかけてみようと思うのだった。

(ここでのシンイチロウくんと、ジンくは仮名です)
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# by anne-lee | 2008-11-17 22:16 | FLASH BACK | Comments(2)

相変わらず、気まぐれに綴ってます。
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